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クラウドファンディングにご協力をお願いします(2023年5月19日更新)

この度、当センターの学術顧問である「日本獣医生命科学大学」 長谷川教授をはじめ、「キャミック」代表取締役及び親会社「日本動物高度医療センター」脳神経外科科長 松永悟 他メンバーで構成される共同研究チームが犬の脳腫瘍に対するカルムスチン脳内留置剤の研究でクラウドファンディングを行っており、動物検診センターキャミックでは、このプロジェクトの趣旨に賛同・応援しております。

プロジェクトにご興味をお持ちの方は、以下のURLより詳細をご参照ください。

●プロジェクト名
「犬の飼い主の負担を減らすために、犬の脳腫瘍治療に新たな一手を!」

●公開URL
https://readyfor.jp/projects/k9braintumor

●公開日
2023年4月10日(月)9:00 ~ 2023年5月31日(水)23:00

●チラシのダウンロード(PDF) ※2023年5月19日更新
URLをクリックするとPCにダウンロードされます。
https://info.camic.jp/public/file/document/download/793

≪プロジェクトについて≫
 犬の脳腫瘍は、良性腫瘍であれば手術単独で治療が完了することもあるが、悪性の場合や良性であっても切除が不完全な場合、手術後に放射線治療を組み合わせる事が一般的である。しかし、人のような保険制度のない獣医療では脳外科手術(100~150万円)と放射線治療(50~100万円)には相当な費用がかかり、経済的・精神的な負担となる。また、患者である犬にとっても放射線治療では頻回(1週間に3~5回)な全身麻酔が必要になるため、身体的・精神的負担は相当なものである。

 人の悪性脳腫瘍では手術で腫瘍をある程度取り除いたあと、いくらか取り残されている腫瘍がある空間に、抗がん剤であるカルムスチン(BCNU)の徐放剤を置いてくるという方法がある。このカルムスチン脳内留置剤はすでに人の治療で用いられているが、犬での使用報告は全くない。
 しかし、このカルムスチン脳内留置用剤が犬でも安全かつ有効であることが判れば、手術後の放射線治療をうまく行けば回避、あるいは放射線治療までの期間を引き延ばすことが可能となる。
 また、犬でのカルムスチンの有効性は不明であるものの、カルムスチンと同じニトロソウレア系であるロムスチン(経口投与薬)やニムスチン(静脈内注射薬)は犬の脳腫瘍に有効であることが知られている(ただしこれらは全身投与となるため、骨髄抑制などの強い副作用が出る)。

 そこで今回、犬の脳腫瘍手術時にこのカルムスチン脳内留置用剤を併用することで、その有用性と安全性を評価しようという研究プロジェクトを考案した。しかしながら上述のように、犬での安全性や有効性は全く不明であり、またその薬剤の価格も非常に高価なものとなる。加えて、犬での安全性と有効性は犬の脳腫瘍患者でしか評価することができない。
 そのため、寄付で集まった資金でカルムスチン脳内留置用剤を購入し、今回のプロジェクトの趣旨に飼い主からの理解・賛同を得られた脳腫瘍患者犬の手術で使用し、評価することを目的に、寄付型クラウドファンディングを立ち上げることとなった。
 このクラウドファンティング・研究プロジェクトが成功し、カルムスチン脳内留置用剤の有効性と安全性が示せれば、今後の犬の脳腫瘍治療に新たな一手を加えることができるとともに、患者犬と飼い主のさまざまな負担を軽減できると予測される。

 なお、今回のプロジェクトは日本獣医生命科学大学の長谷川大輔教授を代表とし、国内で犬の脳腫瘍外科を行っている複数の大学および動物病院との共同研究となる。そのため、北海道から本州の各地でこの手術+カルムスチン脳内留置用剤による治療を受けることができる。

▼クラウドファンディングに関する問い合わせ先
 日本獣医生命科学大学 庶務課
 TEL: 0422-31-4151(代表)
 E-mail: shomu@nvlu.ac.jp

▼公開URL
https://readyfor.jp/projects/k9braintumor