動物健診センターキャミックは2005年に日本で初めてのMRI、CTによる画像検査専門の動物病院として練馬に開業しました。当時はMRIやCTを導入している動物病院は非常に少なく、大学病院などの限られた施設でしか検査ができなかったため数週間待たなくては検査が受けられないことも少なくありませんでした。一方、飼い犬や飼い猫が単なるペットから家族の一員である伴侶動物として考えられるようになり、病気になった時には人と同様の医療を受けさせたいという声も高まっており、その要望に応えるためにキャミックが誕生しております。
現在では開業後約17年を経過し、年間6,500件以上のMRIとCTの検査を実施していますが、動物の検査ならではの苦労も少なくありませんでした。最も大きな課題としては撮影中の不動化が挙げられます。1回の撮影に数分から数十分を要するCTやMRIの検査を動物で実施するには、ほとんどのケースで不動化のために全身麻酔が必要となります。しかしながら、脳疾患や呼吸器疾患などを抱えた動物に麻酔をかけることは高いリスクを伴う事もあり、画像の撮影だけでなく、動物の状態を正確に評価し、少しでも安全でストレスの少ない麻酔で検査を進める必要がありました。動物においても年々より安全な麻酔方法が開発されており、これらの技術を積極的に導入しより安全な麻酔で検査を実施できるよう取り組んでおります。また、CTにおいては最新の機器では撮影時間が非常に短縮しており、動物にストレスの少ない保定器具を導入することにより、無麻酔で安全かつ精度の高い検査を実施できるよう取り組んでおります。MRIにおいても機器の発展が目覚ましく、画像検査でありながら形態だけでなく、機能や病態の詳細まで診断できるようになってきており、キャミックにおいても最新の機器を導入することにより、正確な診断と最良の治療を選択できるよう日々取り組んでおります。