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ットのMRI検査とCT検査

犬や猫でも、人間同様にCT検査やMRI検査が行えます。以前は大学病院などの大型施設へ行かなければできなかった検査ですが、最近では少しづつ動物医療でも普及してきています。とはいえ装置の導入費用・維持費が高額で設置スペースが必要になる事や、機械を操作する技術力・画像診断には幅広い知識と経験が必要となり、人間医療と比較してもまだまだ整備が進んでいません。 キャミックでは熟練された獣医師が検査・読影を行い主治医さまと連携し、飼い主さまの愛犬・愛猫に対し病気の早期発見と早期治療に貢献できる様に画像診断をご提供しております。

検査機材について

MRI

強力な磁力と電波を使って体の中を調べます。
縦・横・斜めとあらゆる断面、角度で描出できるのが特徴です。
脳や脊髄の疾患(※)がないか調べるのに適しています。

※椎間板ヘルニア、脳・脊髄腫瘍、脳炎、脳・脊髄梗塞、水頭症、内耳炎・前庭疾患など

CT

CT検査 Computed Tomography
X線装置が体の周囲360度を回転しながら連続撮影し、断面を撮ることができます。
立体3D画像が得られるのも特徴で、主に骨格の異常や臓器系の異常個所、腫瘍性病変の把握に利用されます。
当施設のCT装置は、動物の被曝量を抑える安心設計になっています。

※からだの各部位にできる腫瘍(位置や大きさ・癒着の確認・転移の有無)、門脈シャント、歯や骨の形状の確認(骨折や脱臼・外傷や奇形)、消化管内異物(誤飲・誤食)など

無麻酔でのCT検査も可能です

動物の症状や性格・撮影部位によってはお受けできない場合がございます。
ご希望の方は、主治医さまにご相談下さい。

検査について

MRI・CT検査って他の検査と何が違うの?

多くの動物病院で受けられる画像検査には、エコー検査とレントゲン検査があります。
エコー検査は超音波を利用したもので、お腹の臓器や心臓の検査に用いられますが、お腹の深い箇所や肺など空気のある部分は見えにくい場合があります。
レントゲン検査とCT検査は同じX線を利用しますが、得られる画像は大きく違います。
レントゲン検査は1方向から撮るため、平面の画像となり、臓器が重なって見えるため正確な診断ができないことがあります。
それに対しCT検査は様々な方向から撮り、一度に何百枚という圧倒的に多い画像が得られるので、一度の撮影で様々な角度の断面を見ることができます。
また、立体3D画像を作ることができ、これは特に、手術の設計図として大きな役割を持っています。
一方で、CT検査で用いられるX線は骨を通過しにくいので、骨に囲まれた部位の検査には不向きです。
そこで、これらの部分を調べるのに、MRI検査が活躍します。
MRI検査は磁石の力を利用して、体の断面を見ます。動物では、脳や脊髄など、神経の病気を」調べるためには必須の検査です。

MRI検査

  • ・磁石の力を使う
  • ・骨に覆われた部位を調べられる
  • ・動物では、神経の病気を調べるのに重要

CT検査

  • ・X線で写しだす
  • ・広範囲を短時間でかつ正確に調べられる
  • ・立体3D画像が作れ外科手術に役立つ

MRI とCTのコントラストの違い

ゆでたまごを使ってMRI・CTの画像を見比べてみました。

MRI 画像

水分量により異なる濃度で写し出されます。卵黄の中心が白く写っているのは半熟の部分です。

CT画像

硬いカラが白く写し出され、卵白と卵黄の境目ははっきりとしていません。

麻酔ってどうして必要なの?安全性は?

麻酔の必要性

MRI検査やCT検査は動きには非常に敏感で、検査中ちょっとでも動いてしまうと、画像がブレてしまいます。 どんなに聞き分けが良く、おとなしい子でも、じっとして動かないでいることはできません。 しかも検査中は、機器の寝台(動物を寝かせる部分)が前後に動きますし、MRI検査では大きな音も鳴ります。 そのため、正確な検査を行うためには全身麻酔が必要です。

当施設で行う麻酔について

当施設では、始めに鎮静剤を静脈内投与し、次いで気管挿管を行った後に吸入麻酔を施します。
全身麻酔の危険性と動物の負担を最小限医するために、熟練した獣医師が患者さん(ペット)に適した麻酔を選択し、麻酔前検査・麻酔中モニタリングを徹底して行い、危険性を最小限に抑えるために努力しています。
また、ペットの容態に合わせ、鎮静下や無麻酔下での検査も行っています。

事前検査でのチェックポイント

◆主治医のもとで血液検査・レントゲン検査
 →麻酔薬の代謝や排泄に関わる肝臓・腎臓に異常がないか
 →肺や心臓に異常はないか
◆検査前のヒアリング
 →これまでの病気や手術の履歴
 →お薬などに対するアレルギーがないか
◆当日の診察・神学的検査
 →心臓の異常がないか、どこから撮影を始めるか

検査中の麻酔管理

  • ◆脈拍:心臓が正常に動いているか、リズムが乱れていないか
  • ◆動脈血酸素飽和度:血液中に流れている酸素の量
  • ◆血圧:最低/最高/平均 それぞれの数値を定期的にチェック
  • ◆呼吸:回数や換気の圧力のほか、呼気炭酸ガス濃度(カプノグラム)の波形
  • ◆麻酔深度:できるだけ最小限の麻酔で管理
  • ◆その他:体温、ペットの様子など

造影剤について

造影剤とは、画像診断検査をより分かりやすくするために、画像にコントラスト(白黒の差)を付けたり,特定の臓器を強調するために投与される薬剤です。自動造影剤注入装置を用いて、直接血管内に注入します。

造影前

造影後

造影剤によって腫瘍部分が白く写し出されます。

施設ごとの検査装置ラインナップ

              キャミック城南            

MRI
日立製作所
Aperto Eterna
(永久磁石0.4T)

CT
Canon
Aquilion Prime SP
(80列マルチスライス)

キャミックひがし東京

MRI
GE Healthcare
SIGNA Pioneer
(超伝導磁石3.0T)

CT
GE Healthcare
Optima CT660
(64 列マルチスライス)

キャミック城北

MRI-1
GE Healthcare
SIGNA Voyager
(超伝導磁石1.5T)

CT
GE Healthcare
Revolution Maxima
(64列マルチスライス)

   

その他医療機器

生体情報モニター

検査中は、血圧・脈拍・酸素飽和度・麻酔深度などを常時モニタリングしています。

ICU

検査後は動物看護師によるケアの元、ICUでゆっくり休ませます。

麻酔器/人工呼吸器

全身麻酔と呼吸管理を行う機械です。

CT用自動造影剤注入装置

手元にある専用画面で投与量・投与速度を設定し、スイッチ一つで投与します。

MRI用麻酔器

MR環境下で安全な全身麻酔ができるよう、非磁性体で構成されている全身麻酔器です。

MRI用自動造影剤注入装置

MR室専用に開発された、非磁性体構造の造影剤注入器です。

MRI室用 パルスオキシメータ

MR撮像中の動脈血酸素濃度と脈拍数を測る装置です。

自動血球計数器

血液の中にある血球成分の数を測定することで、貧血や炎症の有無が分かります。

生化学分析装置

血液生化学検査を行う機械で、肝臓・腎臓その他全身状態のチェックが可能です。