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脊髄梗塞

梗塞とは血管が詰まってしまう病気のことで、それが脊髄(※)の血管に起きた場合を「脊髄梗塞」といいます。
血管が詰まることによって神経が機能しなくなり、麻痺などの症状が出ます。
※脊髄:背骨の中を通る太い神経のこと。

=== 原因 ===
明らかな原因は不明です。椎間板の一部(線維軟骨)が血管内に入り込むことにより発症すると考えられていますが、詳しいメカニズムは分かっていません。
(線維軟骨塞栓症ともいう)

脊髄梗塞

【おもな症状】

なんの前触れもなく、急に発症します。
① 突然の片側麻痺(左右差がある麻痺)あるいは両側麻痺がおこる。
② 痛みがない場合が多い(全体の70%)。
③ 発症してから48 時間が過ぎると症状の進行がほとんど見られない。
④ 1 ヶ月以上続いて見られた症状は、生涯を通じて見られるといわれる。
*症状は病変の場所や程度により変化します
*梗塞が起きた場所(頸部から腰部)によって、麻痺の起きる肢が変わります
([例] 頚部⇒前肢、あるいは前後肢の麻痺、腰部⇒後肢の麻痺 など)

【好発品種】

どんな犬種にも起きる病気です。
猫にもときどき起きることがあります。
また、年齢には関係なく発症します。
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□好発犬種□
M.シュナウザー
ジャーマン・シェパード
シェットランド・シープドッグ
ヨークシャー・テリア
など
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【診断】

脊髄梗塞の症状は、椎間板ヘルニアなど、他の脊髄の病気と症状が似ているので、症状だけでは診断できません。
超音波検査やレントゲン検査、CT検査等いろいろな画像検査がありますが、最も正確に脊髄(神経)をみることができるのがMRI検査です。
MRI検査では、特徴的な見え方をする病気なので、MRI検査結果と症状などから診断します。
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□診断方法□
1,MRI検査
2,症状・経過
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【治療】

【頚部 MR画像 ー正常例ー】

*脊髄の色に注目!
正常な脊髄は色は、上と下が白、真ん中が暗い灰色で表現されます
*輪切りの画像では、丸い脊髄の周りに白い輪郭が見えます。脊髄は暗い灰色をしたところです。

【症例画像(シェットランド・シープドッグ 10歳 雌 16.6kg)】

主訴:2日前に突然、右側の前足と後足が起てなくなり、その後、横になったまま動けない。触っても痛がる様子はない。

*脊髄の色に注目!
黄色の矢印のところが、正常画像と比べ、白っぽくなっています。
*輪切りの画像でも、脊髄の片側半分が正常と比べて、白いのが分かります

【なぜMRI検査が必要か?】

脊髄梗塞はMRI画像では比較的特徴的な見え方をします。
また、麻痺の原因は様々で、椎間板ヘルニアなどの病気を除外することも必要です。