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脳腫瘍

頭蓋内に発生した腫瘍のことを脳腫瘍といいます。脳腫瘍には脳組織から発生したものだけでなく、髄膜(脳を覆っている膜)や下垂体(主にホルモンを分泌する器官)、末梢神経など頭蓋内の様々な組織から発生したものも含まれます。
また、他臓器からの転移性腫瘍や鼻腔内の腫瘍が浸潤したものもあります。

脳腫瘍_2_2

【おもな症状】

腫瘍の大きさや発生部位により症状は様々ですが、以下の症状がみられることがあります。
1. けいれん
2. 歩様のふらつき
3. ぼーっとしている。呼びかけに反応しない。寝てばかりいる(意識障害)
4. 同じ所をぐるぐる回っている(旋回運動)
5. 首が傾いている(斜頸)・目が横あるいは縦に揺れている(眼振)
6. 怒りっぽくなった(性格の変化)
7. 視力消失 など
*上記の症状は脳腫瘍に特有のものではありません。脳炎や脳梗塞などでみられることも
あります。

【好発品種】

G.レトリーバー、雑種犬、シェットランド・シープドッグ、W.コーギー、フレンチブルドッグ、シーズー、L.レトリーバー など

【診断】

MRI 検査を行います。

【治療】

外科手術・放射線治療などを行います。

【症例(G.レトリーバー 11歳 雌)】

T2強調画像・矢状断像

T2強調画像・横断像

【造影前】T1強調画像・横断像

【造影後】T1強調画・横断像

【主な症状】
症状:2週間前からけいれん・よだれ・歩様ふらつき

【MRI検査結果】
・右側の大脳に腫瘍が認められます。
・脳全体は腫瘍により圧迫されゆがんでいます。
・造影剤を投与することにより腫瘍の輪郭がより鮮明に認められます。