会員ログイン

鼻腔内腫瘍

鼻腔内腫瘍とは、鼻腔や副鼻腔から発生する腫瘍のことです。鼻腔とは空気の通り道であり、副鼻腔とは鼻の周囲の骨にある空洞で、上顎洞・前頭洞・蝶形骨洞などがあります。鼻腔内腫瘍の発生は犬や猫の腫瘍全体の約 1%程度ですが悪性度が高く、鼻腔内腫瘍の約 80%が悪性であると言われています。証明はされていませんが、都市 に住む動物やタバコの煙などがリスクを高 めると言われています。

【おもな症状】

1.顔の変形(顔が腫れる、目がとび出る等)
2.くしゃみ
3.鼻水・鼻血
4.目やに
5.発作
など

【好発品種】

猫より犬に多く、高齢で鼻の長い品種(シェルティなど)に多いと言われています。また小型犬より中~大型犬(ラブラドールレトリバー、ゴールデンレトリバー)に多いと言われています。

【診断】

X 線・CT(骨への広がり等の確認)・MRI(腫瘍の内部を調べる)検査、バイオプシー(細胞を取って調べる)等を行います。

【治療】

腫瘍の種類・大きさ・場所により様々です。
* 外科手術
* 化学療法(抗がん剤治療)
* 放射線治療 など

【MRI画像】

横断像

冠状断像

矢状断像

【CT画像】

横断像

冠状断像

MRI 画像(T2強調画像)・CT 画像では鼻腔内は空洞になっているので黒く見えます。
鼻中隔(ⓐ )・鼻甲介構造(ⓑ )はMRI 画像でも確認できますが、歯(ⓒ)、鼻の骨等はCT 画像ほどはっきり判りません。