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キャミックメールマガジンVol.22(2023年4月号)

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キャミックメールマガジンVol.22

   \\2023年4月号//

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▼目次▼

【1】医療コラム「脊髄疾患2」

【2】症例報告「水和髄核逸脱」

【3】《NEW》脳ドック検査はじめます!

【4】犬の脳腫瘍治療に新たな一手を!

〈クラウドファンディングへの応援をお願いします〉

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┃【1】医療コラム
┃ 「脊髄疾患-2」
┃ https://camic.jp/column/22_202304/
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今回は脊髄症状のグレード分類についてです。
以下の表は胸腰部及び頚部脊髄症状のグレード分類の表です。

脊髄反射の評価は正常を“2”として、“0”から“4”まで5段階に分けられます。反射が亢進している場合(UMNS)を“3”、低下している場合(LMNS)を“1”と記します。

四肢の脊髄反射を組み合わせて脊髄病変の局在診断が可能になります。

グレード分類の際に、混同しやすいポイントとして、「引っ込め反射」を「深部痛覚あり」と判断してしまうことがあります。予後の判断にも関わってくるため、「怒る」「鳴く」「振り返る」などしっかりと痛がっているかどうかを見極めることが重要です。
(※不全麻痺のような麻痺の強くない症例には、深部痛覚の確認はかなりの痛みを伴うため、行う必要はありません。)

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┃【2】症例報告
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=== 水和髄核逸脱 ===

□症例:イタリアン・グレーハウンド 7歳 去勢雄 6.0kg

□主訴:急性の四肢不全麻痺

□神経学的検査:
姿勢   腹臥
姿勢反応 四肢の固有位置感覚の消失
脊髄反射 前肢は正常にみられ、後肢は亢進して認められた

□画像所見:
C4-5椎間で腹側から中等度の脊髄圧迫所見を認める。圧迫物質は左右に分かれて隆起する様な形状を呈し(seagull sign)、T2強調画像で高信号、T1強調画像で低信号、造影剤による増強は主に辺縁での増強が見られる。

□予後:
内科治療で1週間ほどで症状の改善が見られた。

【水和髄核逸脱】
水和髄核逸脱(Hydrated nucleus pulposus extrusion:以下HNPE)は、犬の椎間板ヘルニアハンセンI型やⅡ型のような典型的な椎間板ヘルニアと異なり、圧迫物質が液体~ゼラチン様の圧迫物質であるため、MRIでは特徴的な画像所見*になります。

HNPEの発症は急性から亜急性、症状は四肢不全麻痺~麻痺を示し、他椎間板ヘルニアと同様ですが、痛みの徴候が少ないとされています。
以前はヒトの椎間板嚢胞と同様のものと考えられていましたが、嚢胞壁を確認できた症例がいないことや、ヒトとは好発部位が異なることから、椎間板嚢胞とは区別される様になりました。

頸髄での発症が多く、胸腰髄で見られることもありますがその数は少ないです。また、非軟骨異栄養性犬種及び軟骨異栄養性犬種のどちらの品種でも起こります。
治療も他椎間板ヘルニア同様、外科的・内科的治療が報告されていますが、いずれの治療成績も有効とされています。特に内科的治療の成績が良いことが特徴であり、当施設でも短期間で圧迫が顕著に軽減している様子を確認しています**。

*圧迫物質が左右に分かれて隆起する形状が“かもめ”のような外観を呈することから”seagull sign”と呼ばれる。

▽症例詳細・画像・所見画像はこちらから
https://camic.jp/inspection_case/202304_greyhound_7y/
□執筆:画像診断本部 佐藤 麻実(獣医師)

▽その他、CT編・MRI編の記事はこちらから
https://camic.jp/column/

┌───────[ New ]────────┐

脳ドック検査
2023年5月1日 提供開始
https://camic.jp/news/braindock2304/

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脳ドックとは頭部MRI検査を行い、脳の異常を発見するための健康診断です。
症状が出る前の初期腫瘍性病変や微小な出血病変などを手遅れになる前に早期発見し、早期治療あるいは予防に結び付けることを目的としています。
健康診断の一環として、ぜひ飼い主様にご紹介ください。

□検査料金:74,800円(税込)
※検査料金に含まれる内容:MRI検査費用(麻酔・読影含む)+造影検査+酸素室利用+点滴処置
※各施設 平日限定のサービスです。3施設共通の料金です。
※体重に関わらず料金は一律です。
※脳脊髄液検査は含まれません。

〈条件等〉
・直近2年間でけいれん発作・前庭症状などの脳疾患を疑う症状を呈したことがない犬・猫が対象です。
・外耳炎・中耳炎・クッシング症候群を疑う症例は脳ドックの対象外です。
・一般状態把握のため、通常検査時と同様に、撮影前には血液検査・胸部レントゲン検査の結果提供をお願いしております。
・ 本サービスはフィルムの発行はございません。フィルム発行を希望される場合は、別途費用を申し受けます。
・ 脳ドック受診時に病変が見つかった場合、1年間はフォローアップ検査をご利用いただけます。(1回限り)

▼チラシのダウンロードはこちら 4.4MB

(クリックするとPCにデータがダウンロードされます。)
https://info.camic.jp/public/file/document/download/694

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 \\犬の脳腫瘍治療に新たな一手を!//
クラウドファンディングへの応援をお願いします
https://readyfor.jp/projects/k9braintumor

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この度、当センターの学術顧問である「日本獣医生命科学大学」 長谷川教授をはじめ、「キャミック」代表取締役及び親会社「日本動物高度医療センター」脳神経外科科長 松永悟 他メンバーで構成される共同研究チームが犬の脳腫瘍に対するカルムスチン脳内留置剤の研究でクラウドファンディングを行っております。

動物健診センターキャミックでは、このプロジェクトの趣旨に賛同・応援しており、より多くの先生方にこのプロジェクトを知っていただくため、メール会員様宛にご案内をお送りいたします。
ご興味をお持ちの方は、以下のURLより詳細をご参照ください。
またよろしければ飼い主様やお知り合いの方に簡易チラシを配布いただければと思います。

●プロジェクト名
「犬の飼い主の負担を減らすために、犬の脳腫瘍治療に新たな一手を!」

●公開URL
https://readyfor.jp/projects/k9braintumor

●公開日
2023年4月10日(月)9:00 ~ 2023年5月31日(水)23:00

●チラシのダウンロード(PDF)
URLをクリックするとPCにダウンロードされます。

https://info.camic.jp/public/file/document/download/661

─[PR]───────
◆飼い主さま向けのパンフレットをご希望の方はこちらからお申し込みください。
https://camic.jp/pamphlet/

◆動物検診センターキャミックのご案内・無麻酔CT検査のご案内動画
https://camic.jp/movie/

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□キャミック城北  https://facilities.camic.jp/johoku
□キャミックひがし東京  https://facilities.camic.jp/higashitokyo/
□キャミック城南  https://facilities.camic.jp/jonan
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