メールマガジン
キャミックメールマガジンVol.30(2023年12月号)
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キャミックメールマガジンVol.30
\\2023年12月号//
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今年も1年間、キャミックメールマガジンをご愛読いただきありがとうございました。
これからも皆様のお役に立つメールマガジンを目指して努力して参りますので、何卒よろしくお願いいたします。
来年も皆様にとって良い年になるようお祈り申し上げます。
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●━…年末年始の営業について…━●
https://camic.jp/news/newyearholiday2024/
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年末年始の期間中、一部施設で休診日を設けさせていただきます。
ご迷惑をお掛けいたしますがご理解賜ります様お願い申し上げます。
【休診日】
<城北>・・・・なし(年末年始も通常営業いたします)
<城南>・・・・12月31日から1月3日
<ひがし東京>・12月31日から1月3日
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▼目次▼
【1】医療コラム「ベンガルの画像診断」
【2】\\申込受付中//
『跛行診断におけるCT・MRI検査』
(本阿彌 宗紀 先生)
【3】フイルム発行廃止のお知らせ
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┃【1】医療コラム
┃ 「ベンガルの画像診断」
┃ https://camic.jp/column/30_202312/
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前々回の医療コラムで、数年前から猫のCT/MRI検査件数が少しずつ増えているとお話ししました。
これは私たちも実感していて、最近では純血種の猫の検査も増えたような印象があります。実際に調べてみると、昨年2022年にキャミックでMRI/CT検査を行った猫946頭中、約1/3にあたる322件が純血種でした。人気猫種は1位が同数(51頭)でアメリカンショートヘアーとスコティッシュフォールド、3位がマンチカン(27頭)でした。
今回は模様が美しく、個人的に好きな品種のベンガルに注目し調べてみました。
ベンガルの歴史は1960年代、数が激減していたベンガルヤマネコをアメリカのブリーダーが入手し、1970年代に猫白血病ウイルスのゲノム研究のためにベンガルヤマネコとイエネコを交配したのがルーツだそうです。
ベンガルの好発疾患には、ピルビン酸キナーゼ欠損症、ベンガル網膜症、白内障、多発性神経根炎、FIPなどがあり、この中で画像診断と関連しそうな疾患はベンガル網膜症、多発性神経炎、FIPでしょうか。どれも画像だけで診断ができるものではありませんが、診断を行う上でMRI検査は重要です。特に多発性神経炎は動物種を問わず見られ、私たちも時々遭遇しますのでそちらを掘り下げてみます。
2011年に37頭のベンガルの多発性神経炎の報告がありました。この報告によると、発症年齢の平均は10.6±7.9ヶ月齢(3〜44ヶ月齢)、性別ではオス65%でオスの方が多かったそうです。症状は様々ですが四肢または後肢の歩行・姿勢に関わる異常が一般的で、具体的には「蹠行(しょこう)姿勢」「四肢不全麻痺」「前後肢の筋力低下」「運動不耐性」「ジャンプ力低下」などが見られるそうで、後肢から症状が出るケースもあるようです。また、ほとんどの症例で脊髄反射の低下が見られたと報告されています。
もしも、このような症状のベンガルが来場されたら、次に行うのはMRI検査です。撮影部位や撮影順はその時の症状によって変わりますが、MRI検査で中枢神経疾患を除外することは非常に重要です。MRI検査の結果、画像所見異常なしとなったら、次は電気生理学検査を行い末梢神経の異常がないかを調べます。この報告では筋肉や末梢神経の生検を行っているようですが一次臨床の現場では一般的ではないかもしれません。あるいは脳脊髄液中のタンパク濃度の上昇が見られることもあるようなのでMRI検査時に採取することで診断の手助けになるかもしれません。
多発性神経炎の病態は不明な部分もあり、確立した治療方法がありません。この報告においてもグルココルチコイドなどによる免疫抑制やその他の治療薬(抗生剤/NSAIDs/ビタミン剤など)が有効だったという明らかな証拠はなかったそうで、さらなる研究が必要と締められています。ただ一方で、若いベンガルのこの疾患は、再発することはあっても予後は良好で、約51%の症例が完全回復し、36%は部分的な衰弱が残る程度まで回復したを報告されています。12/27頭で少なくとも1回の再発が見られ、うち7頭では複数回の再発が見られた様です。
ちなみにこの報告では、臨床的に正常と判断されるまでの経過期間についても触れられていて平均3.5±4.5ヶ月(0.6〜16ヶ月、中央値1.5ヶ月)だったそうです。
若くして起立できなくなり飼主さん共々、落胆することもあるかと思いますが、希望を持ちつつ数ヶ月間の治療を継続してみるのが良さそうです。
さて、キャミックで最初にベンガルが来場したのは2013年、その後、毎年数件ずつ検査に来場し、2021年以降は検査件数が二桁と少しずつ増加しています。
ベンガルの総検査件数はMRI・CT合わせて72頭、MRIが39頭でCTが33頭でした。
今回取り上げた多発性神経炎を疑う症例、つまり四肢または後肢の姿勢や歩行に関わる異常が見られMRI検査を実施したけれど画像上、特異所見なしの症例は5頭でした。
まだまだ検査件数が少なく、統計を出すには程遠いかもしれませんが、今後も引き続き検査件数を重ね、特定の傾向がないか追っていきたいと思います。
以前はペットショップに行っても、犬の純血種の方が多く、猫の純血種は今よりもずいぶん少なかったです。最近は以前では余り目にしたことがなかったような珍しい品種もたくさん見かけるようになりました。バーマンとかトンキニーズとかドンスコイ、さらにはチワックスとかダップーとかゴールデン・ドゥードゥルとか・・・・。
https://camic.jp/column/30_202312/
□執筆:ひがし東京センター長 花島 亜由美(獣医師)
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┃【2】症例報告
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ベンガル 9ヶ月 避妊雌 体重3.2kg
【主訴】
避妊手術の後からジャンプができなくなり、力が入らない。歩けるが3歩くらいですぐに座り込んでしまう。
【画像所見】頭部から腰部まで明らかな異常なし→末梢神経疾患を疑う
【コメント】
この症例は3年前にMRI検査を行った症例で、症状や経過などから「もしかして?」と思いながらMRI検査を実施しました。年齢や品種、MRI検査の結果(特異的所見は認めない)などから多発性神経炎を疑いました。残念ながら検査後の経過は追えてませんが、先の報告通りなら元気にしている確率が高いですね。
▽続きはこちら・・・症例詳細・画像・所見画像
https://camic.jp/column/30_202312/
□執筆:ひがし東京センター長 花島 亜由美(獣医師)
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【2】オンラインセミナー開催のご案内
『跛行診断におけるCT・MRI検査
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講師:本阿彌 宗紀 先生
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(東京大学大学院農学生命科学研究科 附属動物医療センター 特任助教)
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◎講義時間:約120分 ◎受講料:無料
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・整形外科疾患における画像診断 使い分け
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皆様にはご不便をおかけ致しますがご理解賜ります様お願い申し上げます。
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