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キャミックメールマガジンVol.32(2024年2月号)

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  キャミックメールマガジンVol.32
   \\2024年2月号//
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▼目次▼
【1】医療コラム「ウエスティの肺線維症の診断」
【2】\\無料セミナー//
  『跛行診断におけるCT・MRI検査』 
   (本阿彌 宗紀 先生)
【3】犬猫のてんかん発作とMRI検査のはなし

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┃【1】医療コラム
┃ 「ウエスティの肺線維症の診断」
┃ https://camic.jp/column/32_202402/
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今回はウエスト・ハイランド・ホワイト・テリアについてです。

ウエスト・ハイランド・ホワイト・テリア、通称ウエスティはスコットランド原産のテリアの一種で、某有名ドッグフードのキャラクターとして有名ですので認知度は比較的高いかもしれません。また同じスコットランド原産のスコティッシュ・テリアと共にスコッチウイスキーやスポーツブランドなどにも使用されているので馴染みのある先生もいるかもしれません。

とはいえ飼育頭数は多くないのかキャミックでの検査頭数はそれほど多くはなく、20132023年(11年間)で131頭しか検査に来ていません。検査の内訳はCT:48件、MRI:72件、セット:11件でした。

件数が少ないので、何かの病気が多いと言うことは難しいですが、当社の統計上椎間板ヘルニアが少ない事、頭部が揺れる・どこかが一時的に震えるなど痙攣ではない発作が目立つこと、頭部の扁平上皮癌は少し多い印象でした。

今回の症例紹介では、ウエスティが好発犬種とされている肺疾患・特発性肺線維症(以下、CIPF)に着目していきたいと思います。

近年増えているC T依頼です。機器の向上と共に、びまん性肺疾患をCTで確認していく主治医の先生方の意向による増加だと思います。

CIPFは、主に中〜高齢のウエスティが罹患する原因不明の慢性進行性の間質性肺疾患です。

CIPFの診断は、シグナルメント/既往歴/各種臨床検査所見/他の呼吸器疾患の除外などに基づき実施されることが多いですが、確定診断は肺組織の病理学的検査によって行われます。しかし、犬で診断の為に肺生検が行われるのはその侵襲性の観点から稀であるのが実状です。

ヒトの特発性肺線維症(IPF)の診断では、CT所見が特徴的であれば肺生検が必須とならない場合もよくあるそうです。犬においてもCT検査はCIPFの診断に有用と言われており、CIPF のウエスティのCT所見の特徴に関してはいくつかの報告があります。

頻繁に認められるCT所見として、すりガラス陰影やモザイク状の肺濃度上昇が挙げられ、線状影や網状影も一般的とされています。

コンソリデーションや気管支壁の肥厚、結節なども報告されています。

その他に、肺高血圧症(以下、PH)も同時に確認されることがあります。報告ではCIPFのウエスティの20~60%PHを示唆する心エコー所見が認められています。

キャミックで検査を実施した症例においてもこれらの所見が確認されました。

▽症例詳細・画像・所見画像

ウエスト・ハイランド・ホワイト・テリアの肺線維症の診断

□執筆:画像診断本部 阿部(獣医師)

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┃症例報告
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ウエスト・ハイランド・ホワイト・テリア 9歳 去勢雄 体重14.9kg

【主訴】
発咳/苦しそう/興奮時のチアノーゼ

【画像所見(胸部CT所見)】

肺の全域において、重度のすりガラス~コンソリデーション陰影を認め、大部分が無気肺様である【赤矢頭】。背側では部分的に含気した領域を認めるが、その領域は僅かであり、正常な肺濃度の箇所は認められない。含気した肺には胸膜直下まで連続する線状影を認める【黄矢頭】。

また、心臓ではVHS14.0と拡大が示唆される。主肺動脈は通常より拡張した印象を受け、肺高血圧の併発の可能性がある。

▽画像こちらから・・・
https://camic.jp/inspection_case/202402_whwt01/

また、modified VetMousetrap™ device を使用した無麻酔CT検査についても報告があります。本研究では、ウェスティのCIPFの診断に適用可能であり、重篤な低酸素血症における麻酔リスクを回避できると結論付けています。

使用ポジショナーは上記と異なりますが、キャミックでも無麻酔CT検査を実施しています。続いて無麻酔CT検査を実施した症例をご紹介します。

ウエスト・ハイランド・ホワイト・テリア 14歳 避妊雌 体重6.0kg

【主訴】
発作様症状/パタンと倒れる

【画像所見(胸部無麻酔CT所見)】

全域の主に気管支周囲にすりガラス~コンソリデーション陰影【赤矢頭】や胸膜直下まで連続する線状影【黄矢頭】が認められる。含気領域は確認されるが、正常な肺濃度の箇所は認められない。

また、心臓ではVHS12.2と拡大が示唆される。主肺動脈は通常より拡張した印象を受け、肺高血圧の併発の可能性がある。

▽画像こちらから・・・
https://camic.jp/inspection_case/202402_whwt02/

これら2症例の画像を比較すると無麻酔CT検査では呼吸/体動によるアーティファクトが生じていますが、無麻酔下であっても評価可能な画像でした。

キャミックで実施している無麻酔CT検査では、ご紹介にあたりいくつかの確認項目や注意事項がございます。(※詳細は無麻酔検査のご案内/コラム・無麻酔検査のススメを参照ください。)

症例の体格/一般状態/撮影部位よってはご相談が必要なケースもありますが、麻酔リスクによって検査を敬遠されていた症例にも、ぜひお役立ていただけますと幸いです。

無麻酔CT検査は全ての施設で実施しておりますので、迷った時はぜひ一度ご相談ください。お力になれるよう尽力いたします。

□執筆:画像診断本部 阿部(獣医師)

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【2】オンラインセミナー開催のご案内
  『跛行診断におけるCT・MRI検査
 -より効率的に断層撮影を利用しよう!-』
    講師:本阿彌 宗紀 先生
https://camic.jp/seminar/202402ccseminar/
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ャミックでは、動物病院で働く先生方の診察にお役立ていただく為に、各領域の著名な先生方をお招きし、画像診断に関連したセミナーを定期的に開催しております。
無料のオンライン配信ですので、PCとネット環境さえあれば いつ・どこでもご視聴いただけます。ぜひ、下記のURLよりお申し込み下さい。

◎講師:本阿彌 宗紀 先生
(東京大学大学院農学生命科学研究科 附属動物医療センター 特任助教)

◎動画配信期間:
2024年2月1日(木)から2024年3月20日(水・祝)まで

◎講義時間:約120分  ◎受講料:無料

◎内容:
・整形外科疾患における画像診断 使い分け
・骨腫瘍・関節内腫瘍・末梢神経腫瘍の診断ステップ
・病変部位を見つけるために 除外診断のポイント
・CTやMRIのタイミング
・確定診断に必要な生検法を理解する

↓詳細・お申し込みはこちらから↓
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飼い主さま向け小冊子
「犬猫のてんかん発作とMRI検査のはなし」
を作成しました

https://camic.jp/news/epilepsy202304/
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動物検診センターキャミックでは、てんかん発作に対するMRI検査の有用性について、飼い主さまにも理解を深めて頂くために、日本獣医生命科学大学・当センター学術顧問でもございます長谷川大輔教授のご協力により、てんかん発作啓発パンフレット「犬猫のてんかん発作とMRI検査のはなし」を作成いたしました。

家族の一員であるワンちゃん・ネコちゃんにてんかん発作が見られた場合どう対応したら良いのか、どのように診断を進めていくのか、どういう原因があるのか、当センターで実施した検査の統計データをふまえながら解説いただきました。

▼小冊子を院内で配布頂く為に追加の送付を承っております。
ご希望の方は以下のURLより希望部数をお申し込みください。
https://camic.jp/pamphlet/

▼閲覧・ダウンロードはこちら(PDF形式・A5サイズ・見開き・9.5MB)
https://info.camic.jp/public/file/document/download/727

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◆飼い主さま向けのパンフレットをご希望の方はこちらからお申し込みください。
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◆動物検診センターキャミックのご案内・無麻酔CT検査のご案内動画
https://camic.jp/movie/

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